
1.隠岐の島について
2.隠岐の島のまき網漁業について
3.進化する漁具のテクノロジー
4.水揚げ方法について
5.最後に
1.隠岐の島について
島根半島の北60kmに位置し、100社を超える神社がひしめく「祈りの島」隠岐の島。
実はここ、島根県全体の水揚げ量75%を占める屈指の水産拠点であることをご存じでしょか?
今回はその屋台骨を支える「まき網漁業」の現場について紹介します。
2.隠岐の島のまき網漁業について

隠岐の島町・西ノ島町を拠点とする7社8船団は中型まき網船に分類され、1船団あたり最大7隻の船を保有しています。

中型まき網船ではめずらしく199トン以上の大型の運搬船でアジ・サバ・イワシを次々と港に運びます。

3.進化する漁具のテクノロジー
使用している網の目合は、18節、12節、10節、9節、8節で対象魚種や潮流に合わせて選定します。

メガネ網、吾網(ブチ網)と呼ばれる部分に従来は、ポリエチレンを使用していましたが、網の縮み軽減を目的として、近年マリンブレンド(ポリエチレン+テトロン)という複合材料を用いた網の導入が進んでいます。

マリンブレンドについてはこちらのカタログをご覧ください。
浮子綱は、クロスロープ(ハイブレンド、スーパー トクライン、カネテト)を用いており、浮子はPVC製とEVA製のどちらとも使用しています。※スクロールでご覧いただけます


※画像は横にスクロールできます
沈子にはチェーンを使用していましたが、近年では鉛入りロープ(カネテト)を使用する船が増えています。
鉛入りロープを使用する理由は、操業時の騒音及び船体へのダメージを軽減するため、仕立労力を軽減するためです。


※画像は横にスクロールできます
網漁具の規模は、大まかに640K(長さ方向)×200K(深さ方向)程度です。長さ方向では、網地を20K毎に切断しており、それを縫い合わせて640Kの長さにしています。
K(間)などの単位について知りたい方は是非とも下記の記事をご覧ください。
【入門者必読】漁業で用いられる「単位」を解説!現場でつかえる基礎を学ぼう – 海ペディア
網船には、ワイヤロープから超高強力繊維『イザナス®』製ロープ(ウルトライン)への変更も進んでいます。主にアゼ巻用のワイヤロープを置換していますが、大手巻をウルトラインに変更している船もいます。

義務ではありませんが、安全性を更に高める為に自主的に膨張式救命筏を取り付けている船もいます。

4.水揚げ方法について
水揚地は隠岐の島ではなく、本土の境港です。競りは運搬船が入港次第すぐに行われ、100トンの水揚げでも3~4時間程度で終了します。

水揚げは油圧の力で魚を魚艙から効率よく汲み上げるスクープマスターを用いて行います。
スクープマスターについては下記記事をご覧ください。
5.最後に

営業活動でいろいろな地域に足を運ぶ機会があります。港が変われば漁具の仕様や操業方法が違うと深く実感します。皆さまからいただいた情報を集め共有することで、よりよい漁具、操業方法を検討していきたいと思います。