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【操業のリアル】カツオ一本釣りの魅力とは

カツオ一本釣りは、テレビなどでも見る機会が多い漁業だろう。

舳先の先から海水を噴霧しながら、活きイワシを撒いて、釣り竿で豪快にカツオを釣り上げる、あの漁業だ。

今回は高知県船籍の一本釣り漁船に乗船させて頂いたので、次の通り紹介する。

  1. カツオ一本釣り漁業とは
  2. いざ、カツオ釣りへ
  3. 一本釣りの魅力
  4. カツオの流通や料理

カツオ一本釣り漁業とは

乗船した船。113トン、定員22名。

カツオ一本釣り船は操業海域によって、遠洋、近海、沿岸の3種類に分類される。

今回乗船した船は、近海では大型に分類される船だ。

船の船籍地は、高知、宮崎、和歌山が主で、拠点となる漁港はカツオの漁場に合わせて時期で変わる。

まさにカツオに合わせて旅をする船といえよう。

いざ、カツオ釣りへ

活イワシは数えながら、バケツリレーで運ぶ。

まず漁場に向けて出港する前に積み込むものがある。

通常の漁業では氷だが、なんとこの漁業では氷を積まない。

魚槽には氷ではなく、餌となる活イワシが積み込まれる。

筆者が乗船する数日前は、港から数時間の漁場でカツオが獲れている状況であった。

しかし、台風の通過で海の状況が大きく変わり、片道48時間くらいかけて公海近くまで行かなければならなかった。

なんどかナブラに遭遇したが、筆者にはナブラが近くにあってもわからなかった。

カツオ漁場に到着しても、釣りは始まらない。

カツオがイワシなどを興奮して追っている状態の魚群(以下、ナブラ)を探さなければならないのだ。

乗組員にナブラを見つける「目」があるだけで、年間の水揚げは凄い差になるという。

ひとつのナブラに当たるか当たらないかで、大漁かゼロかの違いになる。

カッパを着たまま、素早く食事を済ます。

探索時間は静かで非常に長いのだが、その一瞬一瞬が貴重である。

したがって、食事も素早く食べ、できるだけ探すことに時間を割く。

したがって食事も素早く済ませ、できるだけナブラを探すことに時間を割く必要がある。

ナブラに遭遇すると、その一瞬はさらに貴重になり、一気に騒がしくなる。

まさに嵐の到来の如く、静と動の差が激しい。

なお今回の漁では約30トンのカツオが水揚げされた。

一本釣りの魅力

キハダマグロ30kgが取り込まれた!

ここからは、実際に乗船した筆者が感じたカツオ一本釣り漁船の魅力をお伝えしたい。

まず、漁を体験して感じた魅力は、何と言っても釣るときの快感だ。

カツオが針にかかり引き込まれるのだが、それに負けじと引き抜いた時の達成感、また素早く竿を入れ、次々と釣り上げるときの満足感がたまらない。

筆者は釣りを体験した程度だが、アドレナリンが溢れ出し、釣れているときは腕が何時間でも動く気がした。

釣り竿は個別に所有している。釣り針にも凄いこだわりがある。

漁業者からも釣る事へのこだわり、漁をしたときの満足感が伝わる。

漁が終わった時の満足そうな笑顔をみると、同じ仲間になりたいと正直に思った。

消費者にとっての魅力

船内でカツオのタタキ。師匠の焼き用板は真っ黒!

消費者にとっての魅力は、一本釣りだからこそ実現できる鮮度だろう。

一尾一尾を釣り上げているため、鮮度の安定感は抜群だ。

水揚げも1尾1尾を手作業で大切に。

魚槽内の水温も管理されており、氷を積まなくても0℃付近までカツオは冷却される。

さらに各船で条件は違うらしいのだが、塩分濃度もカツオに合わせて調整しているという。

また、たくさんの魚槽は釣り上げた日ごとに分けられており、カツオの鮮度が適切に評価され、市場に情報がきちんと伝達される仕組みがある。

カツオの流通や料理

師匠のカツオのタタキ。火加減強めで、焼いた後は冷やさない。

カツオ漁は黒潮に沿って移動し、春は初カツオ、秋は戻りカツオとして日本に季節を伝える。

各地で旬の時期は異なるが、カツオ料理の主役といえばなんと言ってもタタキだろう。

タタキの名称の由来は各地で異なるようだが、基本は、塩して、焼いて、切って、豪快に薬味と頬張る。

漁獲当日のカツオ。モッチリ感、伝わります?

高知では鮮度のいいカツオを「グビ」、悪くなると「ゴシ」と呼ばれているそうだ。

このように、カツオは鮮度で名前が変わるほど味も変わってしまう魚だ。

鮮度のいいカツオのモッチリ感は、言葉にできない美味しさがある。

新鮮なホルモンに見える。

ちょっと変わった楽しみ方として、頭、腹側、内臓の料理もある。

内臓の塩辛は「酒盗」と呼ばれ、酒を盗みたくなる味といわれ、酒の最高のアテである。

作り方はシンプルで、きれいに洗った胃と腸を適度に切り、塩に漬ける。

鮮度の良いカツオが手に入ったら、肝臓を加えることをおすすめする。

あの香りに、コクとまろやかさが加わり、酒強盗と言っても過言ではないアテに昇華する。

左から、酒盗、脱血カツオ、水分。

しかしながら、最近は漁船内でも塩辛独自の香りを気にして作る人は減ったという。

匂いが少ないものを求められる最近のニーズによるものからかもしれない。

昔ながらのカツオの香りを楽しみ伝統も根強いが、さっぱりとした脱血カツオも流通している。

そのあたりの違いも消費者には感じていただきたい。

カツオを送ったら、タタキにしてくれた。

今年のカツオ漁は豊漁な上に、コロナ禍による価格は安くなっている。

これから戻りカツオの時期となり、脂がのる美味しい時期となる。

新鮮なカツオを一本丸ごと使って、最高の刺身、酒盗など様々な料理を楽しんでいただきたい。

最後に

カツオは和食の基本の一つで、日本人にとっても大切な魚である。

今回は網、ロープメーカーである筆者が、網もロープも使わないこの漁業への乗船は貴重な機会だった。

本記事をきっかけにカツオ一本釣り漁業について、より深く知って興味を持っていただければ幸いだ。

もし、この記事でカツオに興味を持っていただけたなら、下記のページを見ていただきたい。

とても詳しくカツオ漁の様子、カツオ漁の現状などを公開している。

カツオを美味しく食べる会|有限会社日昇

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