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【操業のリアル】島根県の定置網漁業

島根県の江津市にて定置網漁業を営む真和漁業生産組合を往訪しました。

同組合では鮮度保持へのこだわりをはじめ、最近はドローンの導入やYoutubeを使った広報活動などを行っています。

今回は同組合が行っている、数々の先進的な取り組みについて紹介していきます。

目次

  1. 真和漁業生産組合について
  2. 鮮度保持の取り組み
  3. 特殊な福利厚生
  4. ドローンの有効活用
  5. Youtube活動

真和漁業生産組合について

島根県江津市にある真和漁業生産組合は、定置網2ケ統を運用しています。

漁場は江の川の河口より北西に沖・灘の2階式の漁場があり、定置網は沖・灘とも浮式に分類されます。

漁獲魚は、アジ・サバ・イワシ・イカ・青物等さまざまな種類を水揚げしています。

従業員数12名で操業しており、水揚げが終わり次第、倉庫で網仕事を行います。

鮮度保持の取り組み

船にタモで取り込まれた漁獲物はすべて選別台に乗せ、主に活魚槽と水氷水槽、イカ専用冷海水槽に分けられます。

水氷槽の魚は迅速に冷やされ、活魚槽の魚は帰港後に活〆されます。

真和漁業の代名詞であるイカは、魚とわけて冷海水槽で冷却し、帰港後にブルーシート上で選別を行います。

選別中も冷海水を用い、再度洗浄、冷却することにより、イカ特有の赤みがでるのを遅らせ、色味のよいイカを出荷しています。

冷海水の水温を保つ工夫

しかし冷海水を入れただけでは、時間が経つと温度が上がってしまいます。

そこで同組合では、氷をアルミ製のボックスに入れ、簡易式冷却装置として使用しています

このように鮮度保持に注力した結果、自社の名前で魚が売れるブランドを確立しました。

セリ値も他社より高い時には、2倍程度の値段が付くこともあります。

水産業独自の福利厚生

同組合では、水産業ならではの特殊な福利厚生を行っています。

従業員の楽しみである昼食は、組合長の奥様がその日の漁獲物を使用して手料理を振る舞い、従業員全員が食堂で食べています。

これは従業員全員で食べることでコミュニケーションを生み出し、操業時の意思疎通を円滑に行うためです。

また、従業員の健康管理や、自分たちが獲っている魚介類の味を知ってもらうことも狙いとしています。

筆者も食生活が偏る事が多々ありますので、働き手としては非常にありがたい取り組みだと感じます。

ドローンの有効活用

同組合では、漁具の管理にドローンを活用しています。

シケで操業できない時にドローンを漁場まで飛ばし、側張り及び網の状況を確認しています。

通常であれば、網の破れや側張りの破断が発生した際に漁場へ行き、現場を確認後必要な資材が判明していました。

しかし、ドローンを用いることにより、出港前に必要資材を把握することにより作業効率を向上させています。

Youtube活動

同組合では広報活動の一環として、2021年5月よりYoutube活動を行っています。

編集及び撮影は自社ですべて行っており、日頃の操業の様子や漁獲された魚の調理方法を紹介しています。

Youtubeの映像を通じて、漁業関係者以外の方にも漁業への関心を高めてほしいという気持ちで運用しています。

定置網のドローンでの空撮は必見ですので、ぜひ一度上記の画像をクリックしてから動画をご覧ください。

最後に

近年は漁獲物に付加価値をつけ、差別化する取り組みが増えています。

同組合では何年も前からタグ付や冷海水の使用、活締め、神経抜き等実施しており先駆者的存在だと筆者は感じています。

これからの漁業界は、資源状況や気候変動により先が不透明であることが考えられます。

今後は何十年先を見据え、新しいことへの挑戦が求められています。

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横田怜雅

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