2022年2月より、救命胴衣の着用義務違反に罰則が課せられるようになりました。
これを機に新しく準備をされた方も多いと思いますが、救命胴衣の着用はあくまで「命を守るため」であり、「罰則を免れるため」ではありません。
今回はいざという時にしっかりとその性能を発揮できるよう、救命胴衣のメンテナンス方法をご紹介します。
目次
着用義務の基本
救命胴衣の着用義務とは、あくまで「船長が乗船者に救命胴衣を着用させる義務」です。
一見すると乗船者の着用義務と思われますが、正確には「小型船舶の船長が遵守しなければならない事項」のひとつとなります。
すなわち乗船者が救命胴衣を着用していないことで、船長に2点の違反点数が課せられます。
点数は5点以上で免許停止、場合によっては3点でも免許停止もあり、船長は乗船者に「きちんと」救命胴衣を着用させなければなりません。
桜マークの救命胴衣を
救命胴衣であれば何でも良いわけではなく、国に認証された性能を有する製品を着用する必要があります。
通称「桜マーク」といわれる認証を受けた救命胴衣です。
海外製などの桜マークがない救命胴衣を着用していても、正確には「救命胴衣を着用している」とはみなされないのでご注意ください。
メンテナンスの基本
まず、生地、ファスナ、ベルトやバックルなどの外観検査です。
すべての救命胴衣の共通メンテナンス方法になります。
このように、切れかけたベルトを見る機会は多くあります。
いざという時に切れてしまっては意味がないので、このような状態の救命胴衣は買い替えをおすすめします。
浮力確認
浮力がきちんとあるかの点検も必要です。
浮力体は、固型式、膨脹式、気体密封式がありますので、それぞれの点検方法を紹介します。
膨脹式
膨脹式救命はボンベから気体が送られて、気室が膨らむことで浮力を得る仕組みです。
ボンベとスプールは未使用時は緑、使用後は赤になります。
点検時はボンベおよびスプールが未使用(緑)であることを確認してください。
次に気体で膨らむ気室の確認です。
ボンベを使って気室を膨らませてしまうと再交換する必要があるので、点検の際は補助送気管から息を吹きこんで膨らませることをおすすめします。
膨らます方法は、吹き込みチューブから息を吹き込みます。
気室が膨らんだ状態で2~3時間放置し、穴など空気漏れがないか確認ください。
キャップのつばを使って逆止弁を押し込むことで、空気を抜けます。
親切な動画説明もあるので、是非ともご覧ください。
気体密封式
気体密封式の救命胴衣は、着用時も動きやすいように、気室に余裕を持たせて充填させてあります。
目視および触診にて、密封された気体が減少していないかを確認ください。
正常な浮力としては、7.5㎏の錘をつけた状態で淡水にて24時間以上浮き続けられるかが基準となります。
固型式
固定式の救命胴衣はシンプルですが、触ってみて浮力体が極端に潰れていないかなどを定期的にご確認ください。
定期的なメンテナンスを
いざという時にご自身の命を守るため、きちんと救命胴衣の性能が発揮されるよう定期的なメンテナンスを心掛けてください。
救命胴衣の型式などの詳細は、以前の記事にて紹介しております。こちらもご覧ください。
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