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世界の漁師に愛されるUCネット!海外での活躍事例を紹介

日本のメジャーリーガーが海を渡るように、UC網(ウルトラクロスネット)という優れた漁網も海を渡り活躍しています。

今回は海外でUC網を製造販売している会社と、現地の漁業についてお伝えします。

目次

  1. ノールイースタントロール・システムズ社について
  2. UC網について
  3. UC網を用いている海外の底曳き網漁業(トロール)、目合規制について
  4. 陸上でも活躍するUC網

ノールイースタントロール・システムズ社について

ノールイースタントロール・システムズ社(Nor’Eastern Trawl Systemes,inc. )

世界の海で遠洋漁業をしていた日本の漁船は、200カイリ規制に伴い1970年代に後退しましたが、その後もジョイントベンチャー事業などにより日本の技術やノウハウは現地に移行されていきました。

今回ご紹介するノールイースタントロール・システムズ(Nor’Eastern Trawl Systemes,inc. 以後NETS)社もアメリカ漁業の現地化ウェーブに乗り昇進しました。

アメリカ北西部やアラスカ海域を操業する漁船の多くは、ワシントン州にあるシアトルを母港にしており、NETS社も1978年にシアトルに創立しました。

アメリカでは網屋、オッタ―ボード屋、ワイヤー屋は個別で存在しており、漁師は各社より資材を購入しミックスして使用することが一般です。これは漁具がアンバランスになることに繋がります。

NETS社はトロール漁具を構成する網・オッタ―ボード・ワイヤ全てを含めた設計を行い、資材提供を1社で行うことで革新的リーダーとして世界の競合漁具メーカーと肩を並べました。

本社があるベインブリッジ・アイランドには、完成品を製造する仕立て工場、UC網(ウルトラクロスネット)を編網する網工場、オッターボードを製造する鉄工所、そしてワイヤーやグランド漁具を仕立てる設備があります。

また、アラスカのアリューシャン列島にある「ベーリング海の漁船基地」ともいえるダッチハーバーとコディアックに支店があります。

1992年からニチモウ株式会社との共同事業として、UC網を現地マーケット向けにNETS社で編網を始めたのち、1995年にニチモウ・グループの傘下に入り世界中にカスタマーサポートを提供しています。

UC網(ウルトラクロスネット)について

UC網は、4つのストランドがバランス良く組まれています。

網脚が交差する部分に結節部をつくらずに組み合わさり、通り抜ける技術はまさにウルトラクロス。

最も普及している安価な結節網地は、網脚が交わる部分に結び目があり繊維の強度を減少させてしまいますが、UC網は繊維強度を保ち網強度は結節網地に比べ40%以上高くなっています。

アラスカやヨーロッパでは、トロール漁具の最後尾にある魚が溜まる大事なコットエンドにUC網が多く使われています。

結節がないので重量や体積も減り、コットエンドの水はけも良くなりますし、無結節の網地は魚を傷つけないと人気です。

UC網は流水抵抗も小さくなりますので、中層網の後方部やエビ網漁具などの小目合網地に使用されています。

燃料価格が高騰しているメキシコでは、従来使用していた結節網地に比べたらとても高価なUC網ですが、省エネになるこのUC網を使わないと操業ができないと評判です。

ただ、この耐摩耗性が高く耐用年数が長い無敵な網地は、とても販売者泣かせだそうです。

UC網を用いている海外の底曳き網漁業(トロール)、目合規制について

200海里規制後、多くの国々では限られた海域で持続的に利益が得られるように、水産資源の管理や漁具の規制を始めました。

資源調査を基に科学的に漁獲量を算出し、漁獲枠を決めています。

漁師は、この枠を最大限に生かすために魚に脂が一番のった時期をターゲットにし、未成熟の魚の漁獲を減らしました。

のちに、その枠は各漁船に配分され、この漁獲枠を売買することも可能としたことで漁船を減らし、効率良く操業する漁船を残しました。

漁具規制では、容易に規制できる網目合(網1目の大きさ)が最もよく見られる規制です。

魚種や漁獲方法、各国や地域でその内容や計測方法などが異なりますが、鉄板を網目に刺し内径を測定する方法がほとんどです。

しかし、入れる強さで測定値が変わってしまうので、先端に重りを付けるタイプ、スプリングゲージを付けて押す力を表示するもの、デジタル表示やデータ記録機能が付いた豪華な電子測定器もあります。

NETS社では、これら全てを使い、その地域の目合規制をパスできるように対応しています。

目合測定に用いるデバイス

資源保護管理が厳格に行われているアラスカの漁場では、目合規制はあるものの実際に使用している目合が大きいため、検査されることはまずありません。

しかし、各漁船にオブザーバーが乗船しており、魚種や漁獲量をチェックしたり、魚のサイズを計測したり魚の投棄など違法行為がないか常に監視しています。

また、沿岸警備隊も操業している船に乗り込み、漁獲簿記と実際の漁獲量を確認したり、違法乗組員が乗船していないかなどを抜き打ちでチェックします。

加工工場や加工船にも歩留り制限などがあり、小さな魚ばかり獲ってくる漁船は、工場から操業停止命令が出ることもよくあります。

この様な圧力から、漁師がNETS社へ指定する目合や漁具の詳細はかなりシビアだそうですが、ミリ単位で目合調整が可能なUC網で対応しています。

また近年20年は、水産庁、漁業協同組合、漁具メーカー、そして漁師が共同で、魚のサイジングはもちろん、魚種選別装置や自然保護に力を入れています。

ここでも、完璧な角目(正方形をした網目)が可能なUC網が活躍しています。

ヒラメやカレイなどのフラットフィッシュを獲るトロール船の多くは、NETS社の角目コットエンドを使用し、スケソウダラやアカウオなどのラウンドフィッシュ を逃がしています。

また、既に導入されている混獲防止装置にもUC網が多用されているそうです。

陸上でも活躍するUC網

UC網は、陸上用の網にも多用されています。

スポーツ観戦者の視界を妨げずして安全を確保できるUC網は、メジャーリーグやプロ・アイスホッケーのスタジアムでも軽くて丈夫だと高く評価されています。

二刀流で活躍している大谷翔平選手もUC網が使用されているスタジアムで試合をしています。

ほかにも遊園地やラスベガスのショーなどでも、UC網が使用されスポットライトを浴びています。

出典:Pure speed of Emirates Team New Zealand crushes defenders Oracle Team USA in America’s Cup – Yachting World

また、カタマラン(双胴船)やトリマラン(三胴船)などのヨットやプレジャーボートのトランポリンネットとしても、このUC網が使用されています。

2010年大会から多胴船が採用されたアメリカズカップでも、多くのチームが軽くて丈夫なUC網で軽量化を図り優勝しています。

アメリカズカップは世界最古のスポーツトロフィーで、オリンピックより45年、サッカーワールドカップよりも79年古い1851年から続くヨットレースです。

2021年大会では、単同船レースに戻されてしまいUC網は残念ながらスタートラインに立てませんでした。

日本国内では西日本ニチモウ株式会社で編網しているUC網が、あんな所やこんな所で大活躍しまくりです。オーマイガー!!

to be continued… 地球を覆うUCネット第二段へ続く

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