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【入門者必読】漁業で用いられる「単位」を解説!現場でつかえる基礎を学ぼう

漁業現場では、おもに「尺貫法」という計量法が用いられている。

一般的な学校では習わない単位であり、実際に筆者自身も新人のときは何を表しているのかほとんど理解できなかった。

今回は漁業の基礎知識として、全国の漁業現場で使われている単位について解説していく。

現場で使われる単位

ロープや網の長さは、何メートルではなく「間(けん)」、網目の大きさを「節(せつ)」、「寸(すん)」、「分(ぶ)」という単位で表される。

沈子(ちんし)の重量もキロやグラムといった聞き慣れた単位ではなく、「匁(もんめ)」や「貫(かん)」という単位が使われている。

このような尺貫法以外でも、まれに「1インチのロープが欲しい」というように、インチ単位での資材を求められることもある。

長さの単位換算

1間(1K) いっけん        1.515m    
1尺 いっしゃく 303㎜
1寸 いっすん 30.3㎜
1分 いちぶ 3.03㎜
1インチ いちいんち 25.4㎜
1フィート いちフィート 0.3048m
1ファザム いちファザム 1.8288m

漁業現場における長さの単位は、日常生活ではあまり使うことがない単位が基本となる。

尺やインチという単位は、釣りやゴルフを趣味にしている人は馴染みがあるかもしれない。

ちなみに漁業界では1間が5尺(1.515m)で表されるが、ややこしいことに建築関係では異なる。

重さの単位換算

1匁 いちもんめ 3.75g
1貫        いっかん        3.75kg   
1ポンド  いちぽんど    0.454kg

まき網で使用される沈子の鉛は100匁(もんめ)、200匁というように匁が用いられる。

筆者が新人の頃、お客様である漁師さんに「1間あたり100匁の鉛を4個取り付けた場合と同等の鉛重量(空中重量)を持つ鉛ロープが知りたい」と言われ、四苦八苦しながら対応したのを覚えている。

この場合

100匁=3.75g×100=375g

375g×4=1500g

1間は1.515m

1500g/1.515m=990g/m

となり、この漁師さんの知りたいロープは1mあたり990g(空中重量)の鉛を入れたものとなる。

このように漁業現場では尺貫法だが、製造現場では単位はメートル(m)となるため、最終的に製造する際はメートル(m)に換算しなければならない。

目合の単位変換

18節 17.8㎜
17節 18.9㎜
16節 20.2㎜
15節 21.6㎜
14節 23.3㎜
13節 25.3㎜
12節 27.5㎜
11節 30.3㎜
10節 33.7㎜
9節 37.9㎜
8節 43.3㎜
7節 50.5㎜
6節 60.6㎜
5節 75.8㎜
4節 101㎜

「節」とは網足が交わった交点のことをいう。

目合の「~節」というのは、151.5㎜の中にこの交点(節)がいくつあるかで決まる。

上の図は分かりやすいように網目を開いた図も示しているが、節を数える際には網を引き延ばし、網目が閉じた状態で151.5㎜の中に節が何個あるかを数える。

上の図の場合は交点が7つになるので、7節の網となる。

ちなみに節を㎜に換算する場合は次の計算方法から求めることができる。

目合(㎜)==303㎜/(節-1)

漁業への理解を深めよう

漁師さんが使うすべての漁具は緻密に設計され、この設計が狂わぬよう日々丁寧にメンテナンスされている。

漁業に関わる人たちはまず初めに、これらを理解するために単位を換算する方法を学ばなければならない。

はじめのうちは頭の中で計算ができずに苦労するかもしれないが、現場で仕事を重ねていくうちに感覚で覚えていくだろう。

漁業初心者の方々は、ぜひ今回の記事を都度見返しながら理解を深めていっていただけると幸いだ。

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